世界ロボットオリンピック・オーストリア大会で若きチャンピオンが誕生

2チームがパナマで開催される世界最終大会への切符を獲得

2023年6月22日(木)、世界ロボットオリンピックのオーストリア決勝大会が開催され、ABBのマシン&ファクトリーオートメーションのグローバルセンターであるエッゲルスベルクのB&R本社に、次世代を担う優秀なロボット開発者たちが集結しました。9歳から18歳までの若者たちが、パナマ・シティで開催される世界決勝大会への出場権をかけて競い合い、イノベーション&トレーニングキャンパスの雰囲気は興奮に包まれました。11月には、優勝した2チームとその自作ロボットが、90カ国以上からの参加者と対戦します。

世界ロボットオリンピック(WRO)は、コンピュータサイエンス、ロボット工学、オートメーションへの関心を喚起し、ITやエンジニアリングの分野を目指す若い学生を奨励するために創設された国際的なロボット競技会です。オーストリアはWROへ2018年から参加しています。参加者たちは、各ラウンドで何段階もの構築と評価を通じて、その技術と才能を試されます。最終的に、ロボミッション、ロボスポーツ、フューチャー・イノベータ、フューチャー・エンジニアの各部門で世界チャンピオンが誕生します。

「世界をつなぐ」をモットーに、今年の大会テーマは「輸送とロジスティクス」となっています。国内オリンピックでは、各チームはロボットのプログラミング・調整を行い、コース上の4つのラウンドを完了させるという課題に挑戦しました。今年初めて本イベントのホストに就いたB&RのCTOであるフロリアン・シュネーベルガーはコメントします:「子供たちは、素晴らしい創造性、技術力、そしてチームワークを発揮しました。それこそが明日のオートメーション業界に必要とされているコンビネーションなのです。B&Rが教育機関との協力に投資し、世界ロボットオリンピック・オーストリア大会を支援している理由はそこにあります」。

世界中でSTEMの才能を育成

世界ロボットオリンピックは、科学、技術、エンジニアリング、数学(STEM)の分野において若い才能を育成し、多様性を高めることを目的に、2004年に非営利団体として発足しました。WROオーストリアの主催者であり、ブラウナウにあるテクノ-Zテクノロジーセンターのディレクターであるヘルベルト・イビンガー氏は、次のように説明します: 「この大会を通じて、若い人たちへインスピレーションを与え、未来のデジタル・パイオニア、イノベータ、エンジニアになる準備をしてほしいと考えています。」

「私たちは、この遊び心にあふれたアプローチが、より多くの観客がコーディングやロボット工学への興味を持つきっかけとなっていることに気づいたのです」とイビンガー氏は付け加えます。オーストリアの決勝大会では参加者の半数近くが女性であり、その中には14歳~19歳の年長グループで圧倒的な強さを見せたリーダウ中等学校の女子チーム「Eisbärlis」も含まれています。彼女たちと同じ学校のチーム「Plasma-Bots」は12歳~13歳グループのジュニア・タイトルを獲得し、彼らもパナマで開催される世界最終予選に参加します。

教育者の80%: ロボット工学とオートメーションが未来を形作る

産業界では自動化に対する一般的な関心が高まっているにもかかわらず、ABBが実施した2022年世界教育調査では、今後「つながる化・自動化される職場」で働くために必要なスキルを身に着けるための教育・訓練には大きな隔たりがあることがわかりました。調査対象となった世界の教育専門家のうち80%が、今後10年間でロボットとオートメーションが雇用の未来を形成すると考えている一方、現在教育プログラムの一環としてロボットを使用している教育機関は4校に1校にとどまっています。

スキルギャップを埋めるため、ABBではオーストリアにあるグローバル・イノベーション&トレーニングキャンパスへの1億ユーロの投資を含む、新しいトレーニングセンターでグローバルロボティクス&オートメーションの教育プログラムを強化しています。このキャンパスは「オープン・イノベーション・ハブ」であり、B&Rがグローバルカスタマー、地域企業、スタートアップ、研究・教育機関と緊密に協力し、オートメーション・ソリューションを開発し、未来の工場へ向けて必要な人材を育成しています。

エッゲルスベルクにあるB&Rのイノベーション&トレーニングキャンパスは、ABBのマシン&ファクトリーオートメーションのグローバルセンターです。キャンパスにあるオートメーションアカデミーでは、教育が最優先事項であり、世界中の学生、実習生、専門家、そしてB&Rとそのお客さまの従業員を含む、年間最大4,000人のトレーニング能力を提供しています。ABBは世界各地で40以上のトレーニング施設を運営し、毎年3万人以上の学校、カレッジ、大学の学生、実習生、従業員がトレーニングを受ける環境を有しています。学校や大学との100を超えるグローバルなパートナーシップを通じて、ABBは教育プロバイダーと共にカリキュラム教材を作成し、将来の世代を教育し、明日への仕事に備えています。



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