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Off-the-chart speed with an off-the-shelf solution
B&R reACTION distributes computational load to boost performance of time-critical processes
B&R reACTION distributes computational load to boost performance of time-critical processes
どの業界でも、スピードやタイミングが特に重要となる、すなわち正確な実行が生産物の品質と量に不可欠な主要プロセスとなる、ということがあるのではないでしょうか。マイクロ秒が勝負の時代、最強のPLCもその限界に挑みます。B&RのreACTIONテクノロジーは、既製のハードウェアとソフトウェアの低コストと少ない労力で、超高速のレスポンスタイムを実現します。
ボトリングの工程は、非常にタイムクリティカルなプロセスです。品質と処理能力を最大化するために、バルブとセンサはリアルタイムでしっかりと同期させる必要があります。包装材の接着剤塗布、リサイクル工場での選別作業、板金のレーザーカットなどでも、同様に要求されます。「これまで、このようなアプリケーションで必要とされる短いレスポンスタイムには、特別なハードウェアを使用する必要がありました」と、B&Rコントロールシステム担当プロダクトマネージャであるAndreas Hagerは述べます。
そこでB&Rは、reACTIONテクノロジーによって、別の方法があることを証明します。Automation Studioエンジニアリング環境のファンクションブロック・ダイアグラムエディターを使用して開発されたプログラムは、B&RのX20およびX67シリーズのI/Oモジュールで直接実行されます。このI/Oモジュールは、特定のプロセスを独立して処理し、複数のシステムに計算負荷を分散させることができる「ミニコントローラ」に変身します。
タイムクリティカルなプログラムをI/Oモジュールにアウトソースすることで、1マイクロ秒までの超短なレスポンスが可能になります。PLCの負荷が軽減されることで、処理能力の低い代替品へのスケールダウンが可能になることも少なくありません。重要なのは、フィールドバスのサイクルタイムからレスポンスタイムを切り離すことができることです。サイクルタイムを最適化することで、生産性を大幅に向上させることができます。B&RのreACTIONモジュールの魅力的な価格とともに、これまで以上に幅広いタイプのマシンで超高速オートメーションのメリットを享受することができます。
他のコントロールプログラムと同様に、Automation Studioで IEC 61131-3 に準拠したファンクションブロックを使って reACTIONプログラムを作成することができます。作成されたプログラムは、PLCに一元的に保存され、必要に応じて1つまたは複数のI/Oモジュールに転送、保存されます。もちろん、製品によって必要なレシピは異なるため、運転中に新しいプログラムをモジュールにロードすることも可能です。保存したプログラムはいつでも他のモジュールにコピーすることができます。 reACTIONのファンクションブロックの選択肢は常に増えており、ファームウェアをアップグレードするだけで、新しいブロックを現場で追加することができます。また、提供されたファンクションブロックをベースにユーザーが独自のファンクションブロックを作成し、複雑なプログラムを分かりやすくするために使用することもできます。すでにAutomation Studioを使用している開発者は、追加のトレーニングは必要ありません。
最大8つのアナログ/デジタル入出力を自由に設定できるreACTIONモジュールは、小型のスタンドアロン・コントローラとして動作します。「入力信号を処理し、プログラムを実行し、出力データを生成します」とHagerは付け加えます。デジタル入力を読み取る場合、reACTIONプログラムは、サイクル開始時の現在の状態だけでなく、20ナノ秒の分解能で正確な切り替えポイントも決定することができます。さらに、モジュールはPOWERLINK、X2XまたはX2X+を使用して、他のX20およびX67モジュールと通信することができ、もちろんコントローラにもデータを送信することができます。アプリケーションの用途に応じて、制御盤に設置するIP20規格のモジュールと、フィールドに直接設置するIP67規格のモジュールから選択することが可能です。
B&RのインテリジェントI/Oモジュールは、多くのアプリケーションで成果を上げています。その好例として、あるお客様の包装材用印刷機が挙げられます。Andreas Hagerは次のように説明します。「現在、600m/分のウェブ速度で稼働していますが、より高速な新バージョンがすでに計画されています。そのため、自動化ソリューションには、将来的にその高速化に対応できるような十分な準備が必要でした」。
まず、包装材に印刷を施します。次に、各パッケージの特定の箇所にシリアルナンバーをレーザーでマーキングします。センサーがそのシリアルナンバーの位置を検出し、デジタル信号を生成します。X20 reACTIONモジュールはその信号を評価し、レーザーマーカーのためのデジタル出力信号を生成します。機械が加速しているときの誤差を最小にするために、センサとレーザーマーカーはできるだけ近くに配置する必要があります。機械の構造上、両者の最短距離は55mmです。レジストレーションマークを検出するセンサーは I/Oモジュールのチャンネル1に、レーザーマーカーの始動信号はチャンネル3に接続されています。
reACTIONモジュールのパラメータは、現在のウェブ速度に基づいて計算されます。センサが位置を読み取った後、以下の時間が経過するとマーキングが開始されます:センサでのデッドタイム 1ミリ秒、フィルタ時間 0.5ミリ秒(これより短い信号は処理不可)、reACTIONタスクによる処理時間 0.04ミリ秒(最悪の場合スキャン後すぐに信号を受信するため、reACTIONサイクルタイムの2倍)、レーザーマーキング装置でのデッドタイム 2ミリ秒。したがって、最速のレスポンスタイムは3.54ミリ秒となります。
距離55mmの場合、最高速度は55mm/3.54ミリ秒 = 15.5m/秒 = 932m/分となります。言い換えれば、現在の印刷速度600m/分から最大55%高速化できる可能性があり、より高速でより処理能力の高い新世代のマシンを実現することができるのです。このような話から、既製のハードウェアとソフトウェアの低コストと少ない労力で、優れたオートメーション性能を達成できることが何度も確証されています。